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2014年2月14日金曜日

フィギュアスケート観戦のすゝめ【音楽を知る(男子シングル編)】

オリンピックが始まって1週間ですね!
こんにちは、あいかです。

今日は今夜に迫ってきた男子シングルまでに何としても曲から楽しむという視点を紹介したいと思い、急遽女子シングルの歴史から内容を変更しました。
なので、女子シングルの歴史はいずれ。。

10年前に新採点方式に移行してからというもの、点数に目が行きがちな報道が多いのですが、フィギュアスケートに使われる曲に注目したことがありますでしょうか?
日本でもトリノ五輪以降、選手が競技に使った曲がCDで発売されているので、だんだんとフィギュアスケートの曲というものへの関心が高まってきたと感じています。嬉しいですね!



さて、フィギュアにとっての曲の重要性ですが、『浅田真央はメイクを変え、キム・ヨナは電卓をたたく』という生島淳さんの本の中にはこんな記述があります。

フィギュアスケートは、音楽とともにある。これほど、音楽と競技が結びついている種目は見当たらない。
(選手はシーズンを終えると)次のシーズンに向けていろいろな曲を手当たり次第聴き始めるのだ。その根底にあるのは、「どんな演技をしたいのか?」というスケーターとしての欲求である。演技テーマを引き出してくれる曲を求めて、何百もの曲を聴き、イメージを膨らませていく。

さらに、ソルトレイクシティ五輪、男子シングル金メダリストのヤグディンは、インタビューの中でもこう答えています。

フィギュアスケートはバレエにとてもよく似ているのです。優秀な選手は役者のように氷上で役作りをして、構成と音楽に合わせて様々な気持ちを表現しなければなりません。

フィギュアスケートは作曲者の想いが詰まった曲を通して選手が自分の想いを表現しています。演技を仕上げていく段階では、選手によっては作曲者の歴史を調べ、その曲に対しての想いに自分を重ね、より深い表現を目指そうとします。そんな作曲家、選手両者の想いを感じながら観戦したら、心に何か感じるものがあると思います!


では、全てではないですが、各選手見ていきましょう。僕と同じ視点を持っている記事がいくつも存在するので、そこからの引用もしていきます。


■羽生結弦~FS「ロミオとジュリエット」

 羽生結弦のフリー「ロミオとジュリエット」は、「シニアに上がってから4年間の思い」を感じたい。2010年にジュニアのカテゴリーからシニアに上がり、2011年の東日本大震災で被災した次のシーズン、羽生はディカプリオが主演した映画「ロミオ+ジュリエット」のサウンドトラックをフリーに使い、世界選手権で銅メダリストになった。そして、カナダに拠点を移し、言葉の分からないストレスなどとも戦いながら迎えた今シーズン。「震災後のシーズンを含めた4年の集大成なので、あのときの思いも乗せて、しっかり滑りたい」と話す。映画は違うが、再び「ロミオとジュリエット」(オリビア・ハッセーの映画のサントラ)を選んだ。シニアに上がって4年目、その4年間のすべてと、2種類の4回転に挑戦し、後半の難しいジャンプにも、負けずに挑んでいく姿が曲と重なり合う。困難に負けない、それどころか乗り越えたあとにさらに強くなっている羽生結弦を見てほしい http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20140207/1055020/?ST=life&P=1

東北出身の羽生くんにとっては、東日本大震災は僕らが感じている以上に痛ましいものだったのかもしれません。ただ、そんな中でも諦めず、必死にもがく姿、挑戦する人々の姿が、掟により結ばれぬ状況下でもお互いを想い続けるロミオとジュリエットの強い意志に重なるのではないでしょうか。羽生くんは東北、いや日本のみんなの想いを自分の全身を使って表現する、そんな風に考えてみてみたいと思います。

■高橋大輔~SP「バイオリンのためのソナチネ」、FS「ビートルズメドレー」

 バンクーバー五輪銅メダリストの高橋大輔のショートは、ただ彼が氷上に生み出す世界を感じてほしい。ショートで使う曲について直前に作曲家の問題が出たが、高橋には関係のないこと。彼が「いいな」と思い、「希望を感じた」というこの曲の強弱に合わせて彼は動きの質を変えていく。「ジャンプの回転数は?」といったことではなく、ただ感じる。それだけでいい。  フリーの「ビートルズ・メドレー」は、五輪代表選考で最後まで争った「(小塚)崇彦の分まで(頑張ってくる)」という思いとリンクする。これまで自分のスケートに関係してくれた人たちすべてに「感謝」の思いをのせたこのプログラムは、始まって3分半くらいのところに注目してほしい。結構たくさんジャンプを跳んだなあと思ったあと、ギターの弦をつまびくようなメロディに変わって3回転フリップを跳び終わったとき、だ。リンクの真ん中あたりで、なんだかくねくねと動く部分がある。あまり長い時間ではないので、注意して見てほしいのだが、そのとき氷に接しているほうの右足が、氷の上に「S」字を描くのだ。「スケート」の「s」。そして、両手を下からぐるんと一回転して、感謝の気持ちを表す。可能なら、ぜひ録画してその部分だけでもリピートしてみてほしい。そして最後のスピンを終えた後、リンクを大きく駆け抜けていく。ここで彼は、伸びやかに、思うままに滑るだろう。最後の大舞台での最後。高橋大輔の思いを、しかと受け止めたい。 http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20140207/1055020/?ST=life&P=1 高橋のSPは、表現者として最高級の感性を楽しむ場にしたいと思います。他の選手であれば使わないであろう曲でさえ、高橋であれば自分のものにしてしまう、過去に類をみないその高い表現力に注目です。 FSは、メドレーで曲が変わるごとにメッセージがあるいような気がします。かつてはガラスのハートと言われ、本番での勝負弱さが結果に結びつかない時期もありました。モロゾフコーチと歩んだトリノ五輪後、真の日本のエースとなり、表現力は世界の高橋へ。しかし、大怪我に見舞われます。1年という長期離脱を余儀なくされ、精神的にも辛かったはず。だが、怪我を乗り越え、復活した。復活して見えたものは、まだやれる(成長できる)という可能性でした。その後、日本男子初の世界チャンピオンへ。数々の困難を乗り越え、人々の期待を背負い、日本のフィギュア界を支えてきた約10年。その全てが、このメドレーに凝縮されているように思えてなりません。高橋のスケート人生を思い浮かべながら、観ることをおすすめします。 ■町田樹~SP「エデンの東」
 町田がSP(ショートプログラム)で使う「エデンの東」は、ジェームズ・ディーン主演の映画版ではなく、1981年の米テレビシリーズのテーマ曲だ。ノーベル文学賞作家、ジョン・スタインベックの小説「エデンの東」は旧約聖書に登場するアダムとイブの息子、カインとアベルの兄弟の確執を現代に置き換えた物語。町田は原作に書かれているヘブライ語「ティムシェル(timshel)」を今シーズンの信条としていて、その意味を「運命は自分で切り開く」と理解し、氷上で体現しているという。(中略)「エデンの東」も、“強い決意の曲”という点で共通していて、スケーターそれぞれの思いが伝わってくる。 http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/140208/ent14020812000007-n3.htm
 町田樹が、本当に五輪代表になると思っていた人は多くなかったはず。しかし、シーズン初めの会見で「ティムシェル(自分の道は自分で切り開く、という意味)」というスタインベックの小説「エデンの東」から引用した言葉をテーマにしたとおり、自分で自分の道を切り拓いてきた。ショート「エデンの東」も、フリーの「火の鳥」も、足の運びと腕の動きがとても丁寧。すべてをおろそかにせずに歩んできた彼のスケート人生をプログラムから見出したいhttp://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20140207/1055020/?ST=life&P=1

町田のSP「エデンの東」には不思議な魅力があります。なぜか、見てると涙が出てくるのです。曲だけ聞いても壮大なドラマがあるように思えてなりません。この曲は過去にもミシェル・クワンやレイチェル・フラットが演じ、ドラマチックな曲はその選手の想いをうまく引き出していました。今回は、町田の人生を曲がどう引き出すのか、注目したいと思います。 なお、この曲に対しての町田の想いは、こちらのインタビューに詳しく載っています。素晴らしいインタビュー記事&サイトです。いつもありがとうございます。 http://pigeon-post.net/interviews/Tatsuki_2013_Nov_jp.html

■パトリック・チャン~FS「四季」
 チャンは、フリーにヴィバルディの「四季」を使っている。この曲を彼は数年前に使っているのだが、そのときのプログラムは、幼いころからチャンにスケーティングの基本を叩き込んだコルソンコーチ(2006年に90歳で逝去)が提案してくれたもの。新しい「四季」の中には、コルソンコーチに習ったステップもふんだんに入っている。 http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20140207/1055020/?ST=life&P=1
パトリックには今回こそはという想いがあるでしょう。前回のバンクーバーでは地元開催にもかかわらず、メダルが取れませんでした。その後の4年間で名実ともに世界チャンピオンとなった実力を証明したいはず。


■エフゲニー・プルシェンコ~FS「ベスト・オブ・プルシェンコ」


 31歳。すでに五輪のメダルは金1つ、銀2つ持って、過去12回の手術を経てここまで来た。オフアイスではにこにこしているが、批判も中傷もすべて受け止めてここに来ている。コミカルで誤解されやすいが、練習ではとてもシリアスで、だからこそここまで来たのだ。ロシアでの初めての冬季五輪で、フリー「ベスト・オブ・プルシェンコ」(過去の自分の演技の総集プログラム)をどうしても滑りたかった、その思いを受け止めたい。 http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20140207/1055020/?ST=life&P=1  曲はなんと「ベスト・オブ・プルシェンコ」。'06年トリノ五輪で金メダルを獲得したフリー「ゴッドファーザー」に始まり、'10年バンクーバー五輪の「タンゴ・アモーレ」、'02年の「アルビノーニのアダージョ」など、ロシア国民がこの十数年にわたって観てきた名曲が連なる。 http://number.bunshun.jp/articles/-/784988 プルシェンコは、なんといってもFS。 4回転時代を切り開いた15年前から世界の頂点を争い、ヤグディン引退後は頂点に君臨。数々の選手が引退しても、プルシェンコだけは、(手術をしても)不死鳥のように舞い戻り、世界のトップに君臨する。その姿はもは伝説。 ロシアという国の期待と重圧を一身に背負い戦ってきた歴戦の猛者の最後の雄姿をみんなで見届けましょう。これで最後かと思うと涙が溢れてきますが、そんな世界のフィギュアファンのためを思っての「ベスト・オブ・プルシェンコ」な気がします。頭の中で過去の演技をプレイバックさせながらも、ラストの演技を目に焼き付けたいですね。

いかがでしたでしょうか? 男子シングルだけでもと思い載せてみました。 もう放送始まってしまいましたね。少しでも参考になれば嬉しいです。 ではまた次回。

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